好き

好きとは、主観で他より良いと思われる事。

 

人に好かれる。

そう聞くと何もかも捧げて、

自分の意見を無くし、相手に媚びる。

 

そんなイメージが浮かぶかもしれない。

だがそれは違う。

 

絶対評価で100点を取らなければいけないなら

そうかもしれないが、

好きかどうかは相手の主観。

しかも相対評価

 

好かれたい対象の見ているものの中で、

優れていれば良いだけの話だ。

 

例えばカメラを買うと決めて電気店に向かう。

拘りのない人は、どれかを買うだろう。

そして選ばれるものは相対評価で一番良いものだ。

拘りがある人は、その店では買わないかもしれない。

しかし他の店舗も含めて検討する。

結局は相対評価だ。

 

店頭に並んでいる他の商品が、

そもそも下らないものだけなら、

なんの努力もなしに選ばれるだろう。

 

反対に、

レベルの高い商品ばかりの店に陳列されてしまったら、

自分自身のレベルが高くても選ばれない可能性が高い。

 

他にも、

例えば自分のカラーは青。

全体的なスペックは明らかに自分が上、

しかしお客さんはカラーが赤じゃないと買わない、

という判断基準があったらどうだろうか?

もちろん選ばれない。

 

自分よりレベルを落とした環境に参入すれば、

簡単に好かれる。

もしくは相手の好みを知り尽くして、

相手の主観という懐に飛び込むことができたなら、

レベルの高い環境でも勝ち抜くことができるだろう。

 

しかしレベルを落とそうにも限界がある。

優秀なビジネスマンになりたいのに、

その日暮らしの日雇いバイトで一番仕事ができても仕方がない。

 

そうなると残る選択肢は、

相手の主観を知り尽くすこと。

好きは主観で決まる。

 

しかし、

自分のレベルを上げるが、

相手の主観を知ろうとしない人が多い。

相手に媚びてるようでカッコ悪く見えるから。

 

実力でなぎ倒したほうが、カッコ良く見えるから。

 

もちろん自分のレベルが高い方が、

長期的に見れば、

どんな相手にも対応できるので良い。

しかし実際最初からそうはなれない。

 

人間は本能的に完璧主義だ。

最初から自分のレベルが高いという理想を追ってしまう。

 

大きなものを作り上げるには、

まず荒削りなものを作り、

足し算引き算を繰り返し、

ブラッシュアップするしかないのに。

 

レベルだけ高くなろうとする完璧主義のライバルと、

相手の主観を知り尽くした貴方。

勝つのはどっちだろうか?

endo-jun.hatenablog.com

楽とは、気が散らない事。

 

みなさん、日々仕事していてどうでしょうか?

辛いでしょうか?

楽でしょうか?

 

色々感想があると思います。

辛い仕事、面倒に感じる仕事ってどんなものでしょうか?

単純に難易度で決まるか?

否。

 

個人的に最も面倒で、やる気を削いでくる仕事って、

割り込みの仕事だと思います。

しかし、組織で働いている以上、

いやそうでない方でも、宅配便や家事など割り込み仕事に近いものはあるでしょう。

それが一番やる気を削いでくる。

 

なんでそれが辛いのか?

もう一歩踏み込んで、具体的に考えてみましょう。

 

例えばシステムエンジニアの場合、

さあ、担当機能の設計が昨日で終わったし、

今日からガンガンコーディングしていくぞ。

 

そんな時に、あまりヒアリングできていない顧客への説明業務が入る。

急ぎって事なので、その対応をする。

対応中にまた同様だが別の問い合わせが入る。

 

今度は総務から提出書類の不備があったので、確認してくれと連絡が入る。

書類をダウンロードする。。。

 

対応中に「えーっとどれが優先度高いんだっけ?実装はどんな感じだったかな?」

などと雑念がどんどん湧いてくる。

しかし今手をつけている業務に関係が無いので、

そんな事を考えても作業は進まない。

 

やっと対応が終わっても「何したら良いんだろうか?」という状態。

そう、ここでも雑念だ。

 

手は動かないのに、無駄に思考は巡っている。

このような仕事の進め方なら、

誰しも消耗するだろう。

 

さっきの例のような場合、1日の仕事が終わっても、

何ができて何ができていないのか曖昧。

ぐっすり眠ることもできないだろう。

 

つまり疲れは全て「気が散ること」から生まれている。

今回の例でいうと、

連絡があったら即座にメモする。

トレロのようなツールで、優先度順に並べてしまう。

 

そして上から順番に対応。

対応中は他のタスクのことは忘れてしまう。

こうするだけで雑念は浮かび上がらず、

目の前の作業に対してドンドン手が動く。

 

殆ど勝手に仕事が進んでいるような感覚だ。

そしてこの「気が散らないようにする」という事は全てに有効だ。

序盤に書いた家事なんかにしても、皿洗いで目の前の皿一枚を洗うことだけに集中する。

そうすれば「こんなに残ってる」「ほかにアレもやらないとな」

みたいな雑念が一切出なくなる。

 

雑念があると作業は進まないわ、考えて疲れるわ。

雑念がないと作業は進むわ、考えないので疲れないわ。

文字通りそういう状態になる。

 

所謂ゾーンもこのような状態。

「気が散らない」為に一切疲れず、結果だけは自動的に出し続ける。

洗練

洗練とは、

「足し算と引き算でブラッシュアップする事」

 

良くある間違いは始めから正解を求める事。

この服を着ればオシャレだ、この計画で勉強すれば年収が上がる。

そういう「正解」を求めてしまう。

 

だけど「正解」は存在しない。

「不正解」なら存在するが。

正確に言えば、その時「正解」と言える完成品は存在する。

 

しかし、それは時代や環境が変わるだけで、

簡単に「不正解」になってしまう。

 

じゃあどうすれば良いのか?

普遍的な本質を抑えれば良い。

普遍的な本質が「足し算と引き算でブラッシュアップする事」である。

 

失敗は成功の母と言うが、実際その通り。

最初は問題だらけでも、

とりあえず仮の答えを作ってしまう。

それを後で修正する。

 

足りないものを足す足し算、

無駄なものを省く引き算。

するとまた新たな答えが生まれる。

新たな答えは最初よりはマシなモノになっている。

 

しかしながら、新たな答えにも当然、足りないもの、無駄なものが含まれている。

じゃあ、どうすれば良いのか?

そう、同じように足し算と引き算をすれば良い。

それを繰り返すだけ。

 

洗練はそれを繰り返すだけだ。

しかし殆どの人が最初から正解を求める。

そして結果が出ないからといって諦める。

 

洗練させるという発想を持っている人だけが、

最初から正解を覗こうとして、諦める95%の人々をゴボウ抜きにするのだ。